国土交通省によると1,039もの金融機関が住宅ローンを取り扱っています(国土交通省 住宅局/2頁)。
しかしながら、「保留地、または保留地に建つ家」を購入する際に利用できる金融機関は一部のみです。エリアごとにも異なります。
保留地だと住宅ローンが使える金融機関が限られる
保留地は、登記ができません。土地区画整理事業が完了すると、はじめて登記できます。
「登記できない=抵当権を設定できない」ということになり、住宅ローンを取り扱う金融機関として担保が取れません。よって、保留地を嫌がる金融機関があるのは事実です。
とはいえ、土地区画整理事業の組合(事業体)をあらかじめ協定(提携)している金融機関であれば、保留地でも住宅ローンを組んでくれます。その保留地があるエリアの地銀・信用金庫などが多いです。
メガバンクは、保留地NGとしているケースが普通です。一般的な土地での住宅ローン利用者が多数いるので、わざわざ保留地などの物件を取り扱ってリスクを取りたくない、という事情が考えられます。
また実店舗を持たないネット銀行(楽天銀行、auじぶん銀行、住信SBI銀行、ソニー銀行など)も、複雑な手続きが必要で、且つリスクが残る保留地は、住宅ローンNGとしているところがほとんどです。
保留地の家売却の際は、買主に協定金融機関を共有してあげると親切です。契約直前になって「メガバンクはダメだった」なんてことになるとスムーズに売却できません。
保留地でも住宅ローンが使える銀行(協定金融機関)を調べる方法2つ
保留地でも住宅ローンOKの協定金融機関を調べる方法です。
- 区画整理促進機構のサイトを使う
- 自分でGoogle検索する
それぞれ詳しく解説します。
方法①区画整理促進機構のサイトを使う
その名の通り、土地区画整理事業によるまちづくりを推進する公益財団法人が運営するサイトです。
区画整理促進機構(販売保留地情報)
URL:https://www.sokusin.or.jp/information/horyuti.html
販売保留地情報というページ(上記URL)から、対象エリアに進んでいくと、「保留地情報」というリンクがまとめられています。
この「保留地情報」をクリックし飛ぶと、住宅ローンが使える協定金融機関についても記載されていることがあります。
ただし必ずしも記載されているわけではない点にご注意ください。その場合は、次の方法で調べます。
方法②自分でGoogle検索する
手間がかかりますが、見つかる可能性は高いです。
- 「保留地 住宅ローン 〇〇市」
- 「保留地 銀行 〇〇市」
の2パターンを使い、Google検索していきます。
保留地の情報は散らばっていることも多いので、念のため上位3~5サイトくらいをチェックしていきます。
普通のサイト(Webページ)だけではなく、PDFページが検索結果に出てくることもあるので、漏れなく見ていきます。
ページやPDFの情報量(文字数)が大量で見つけるのが大変な場合は、ページ内検索(キーボードキーCtrl+F)を使って「銀行」「ローン」などと検索すると効率が良いです。
例)保留地の協定金融機関一覧
上記方法で見つけた、保留地の協定金融機関を紹介します。
千葉県流山市の場合
Googleで、以下のようにキーワードを入れて検索。
見つけたページ:
https://www.chiba-horyuchi.jp/undou/business/pdf/050324_annai.pdf
全部で40ページもあるPDFが出てきたので、ページ内検索を使ってすぐに見つけました。
東京都日野市の場合
見つけたページ:
https://www.city.hino.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/009/482/20230622kinyukikan.pdf
日野市も出てきたのはPDFでした。
群馬県前橋市の場合
見つけたページ:
https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/toshikeikakubu/shigaichiseibi/gyomu/5/1/2320.html
前橋市は、シンプルにまとまってました。非常に見やすいです。
愛知県名古屋市の場合
見つけたページ:
http://www.kamishidami-kukaku.jp/loan.html
「名古屋市」運営のサイトのではなく、土地区画整理組合のサイトにきれいにまとまってました。